相続 相続登記

自分で相続登記(名義変更)を行う前に確認しておくべき3つこと

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相続が発生して、亡くなった方が不動産を所有していた場合は、相続による所有権移転登記(不動産の名義変更)、略して相続登記をする必要があります。登記申請書の作成と、法務局への申請を代理することは司法書士のいわゆる独占業務ではありますが、もちろんご自身で作成・申請することも可能です。登記申請書や遺産分割協議書の書き方については、書籍はもちろんのこと、今はインターネット上で案内や雛形が数多く公開されているため、調べごとや書類作成の事務仕事が得意な方であれば、登記申請書や遺産協議書はご自身で作成することは十分可能かと思います。

しかしながら、相続登記の面倒な点は登記申請書類の作成だけではありません。「初めから司法書士に依頼しておけばよかった」とあとで後悔しないための確認ポイントをご紹介します。

1.戸籍はすべて自分で集められそうか

相続登記には亡くなった人の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の戸籍が必要

遺言書のない相続登記では、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍全部事項証明書(戸籍謄本),除籍全部事項証明書(除籍謄本)等を(※以下、「戸籍」と略します)が必要となります。亡くなった方が生涯土地を動くことなく生活しており、相続人の方も同じ市区町村や近隣にいらっしゃるという場合は戸籍集めが難しいということはありません。しかしながら、亡くなった方が生まれてから何度も転籍していたり、相続人の方が多くさらに遠方に本籍地があるという場合は、戸籍集めだけでひと苦労となることがあります。

法改正、転籍(本籍地の場所がかわること)、婚姻、離婚、養子縁組、戸主の死亡等により戸籍の数は増えます。ご高齢の方が亡くなられた場合、昔は戸主の死亡や転居にともなう転籍も多かったため、市区町村をまたぎ戸籍が5通以上存在することは珍しいことではありません。また不動産を相続する人だけではなく、相続人全員の現在の戸籍が必要となるため、相続人が複数いて本籍地の所在が散らばっている場合はそれぞれ本籍地のある自治体で取得する必要があります。相続人のうち亡くなっている方がいる場合は、その相続人を確認するため亡くなった相続人の出生から死亡までの戸籍と、相続人の相続人の現在の戸籍も必要となります。

郵送請求する場合は「現金小為替」で料金を支払う

戸籍は、本籍地がある市区町村のみ請求することができます。本籍地が遠方で現地の窓口へ行くのは難しい場合、戸籍は郵送で請求することも可能ですが、郵送の場合は証明書の手数料をクレジットカードや銀行振込で支払うことはできず、郵便小為替か現金書留で支払う必要があるため、全ての戸籍を収集するまでに度々郵便局に足を運ぶことになります。

戸籍をとるためには「相続関係を証明する戸籍」の提示が求められる

相続手続きに必要な戸籍の請求においては窓口でも郵送でも必ず「相続関係を証明する戸籍」の提示が求められます。「亡くなった方と自分は相続人」であるということ、そして他の相続人の戸籍を取得したい場合は「亡くなった方と対象者が相続人」であることも証明しなくてはなりません。このため、夫婦や親子間の相続ではなく兄弟姉妹や甥姪が相続人である場合は、この証明にもひと手間かかります。

相続人同士であれば、相続手続き等のために他の相続人の戸籍を請求することは法律で認められており(戸籍法10条の2第1項)、兄弟姉妹や甥姪が相続人同士である場合もこの例外ではないのですが、昨今、窓口業務を外部民間業者に委託する自治体が増えているせいか、このことを理解していない職員がまれにおり「役所に直系家族ではないから相続人の戸籍はとれないと言われてしまった」とご相談に来る方もいらっしゃいます。

昔の戸籍は読み解くのが難しい

高齢の方が亡くなった相続の場合、戸籍を集めていくと手書きで記載された古い書式の戸籍を目にすることになります。この手書きで記載されている戸籍には、時には専門家でも悩んでしまうほど読みにくいものがあります。また、市町村合併などにより戸籍に記載されている自治体がもう存在していないこともあり、その場合は現在の管轄となる市区町村を調べることになります。

また戸籍を読むには書式のルールや昔の法制度を理解している必要があり、これらが理解できていないと大事な点を逃してしまうことがあります。自分で戸籍をあつめて関係先に提出したところ「知らない相続人が発覚した」というご相談も、相続手続きの専門家にとっては決して珍しいことではありません。

2.不動産を管轄の法務局はどこか?

名義変更が必要な不動産のある場所はどちらでしょうか?というのも、登記申請は不動産を管轄する法務局へ行います。例えば、東京都渋谷区と長野県軽井沢町に不動産があるという場合は、それぞれ東京法務局渋谷出張所と長野法務局佐久支局に申請をする必要があるのです。

いま多くの司法書士はインターネットを利用したオンライン申請システムを活用しています。法務局により登記オンライン申請システム(登記ねっと)が無償で提供されています。しかしながら、利用にあたっては事前登録や電子証明書の取得が必要であるため、一般の方が利用するにはなかなか難しい環境となっています。このため、遠方のため現地の法務局窓口へ出向くことが難しい場合は郵送で申請書を送ることになります。

登記申請では、申請後に書類を登記官が審査するという形式となっているため、書類に不備あった場合は「補正」といって、提出後に不備をただす機会が与えられます。この補正は郵送で書類を送付するだけですむこともあれば、法務局に出向かなくてはいけないこともあるため、郵送で申請しても現地の法務局に出向く必要が生じてしまうこともあります。

3.役所や法務局に平日いく時間はあるか

戸籍の請求は、郵送請求よりも窓口にいったほうが請求する側も、請求される側(役所)も説明を口頭で行えるためスムーズに進むかと思います。しかしながら役所の開庁時間は平日であり、混雑にあたると戸籍1枚取得するために1時間以上待たされるということもあります。また戸籍はとってみないと、あと何回どこに請求すればよいのかわからないため、お仕事の合間をぬって対応という場合は、計画的なスケジュールをたてることがなかなか難しいでしょう。

また、書籍やインターネットの情報を参考にして登記申請書を作成したけれど、わからない点があるという場合は法務局の登記相談コーナーを利用します。相談は原則申請をする法務局へ、電話で予約をとってから出向く必要があり、制限時間も設けられています。わからないところをそのままにして申請をしてしまうと、先の説明の通り「補正」となり、やはり法務局に行くことになるかもしれません。

戸籍の請求や登記申請書の提出を郵送で行うにしても、郵便局で切手や現金小為替、登録免許税の支払いのための印紙を購入するという手間も発生します。

このように相続手続きはなにかと平日の時間をとられるものです。お仕事されている方は、このような点も考慮して、ご自身で手続きを進めるか、司法書士に依頼するか検討されるのがよいかと思います。

このような相続登記の場合は、司法書士にご相談を

相続登記の申請書や添付する遺産分割協議書をワード等のワープロソフトで作成することは、調べごとや事務作業が得意な方であれば決して難しいことでありません。しかしながら、相続登記においては「戸籍の収集」という手間があるため、途中でその煩雑さに気づきご自身で手続きすることをあきらめ、司法書士にご相談・ご依頼となるケースが多くあります。戸籍収集はとりかかってみないと、何をどこに何回請求すればよいのかわからないのが難しいところです。以下に当てはまる方は、一度司法書士にご相談されることをおすすめします。

  • 兄弟姉妹(甥姪)の相続である
  • 数十年前に発生した相続である
  • 亡くなった人が結婚や離婚、引越しを繰り返している
  • 相続人が多い、相続関係が複雑である
  • 不動産が複数あり、別々の場所にある
  • 仕事や育児に追われており時間がない

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