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相続手続きをスムーズに進めるための遺産分割協議書の書き方のコツ(書式あり)

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遺産分割協議書の雛形はインターネットや書籍上で数多く出回っているため、司法書士や弁護士に依頼しなくとも体裁が整った遺産分割協議書がパソコンで手軽に作成できる時代になっています。しかしながら、体裁が整った遺産分割協議書をせっかく作成して相続人全員の押印も集めたにもかかわらず、いざ銀行の相続手続きや法務局での不動産の名義変更で提出したところ、これは手続きには使用できないといわれたり、訂正の必要がでてきてしまったということがあるのです。そのようなことにならないように、「相続手続きをスムーズにするため」の遺産分割協議書のポイントやコツをご紹介します。

遺産分割協議の不動産の表示は住所ではなく地番および家屋番号で記載する

法務局で使用されている土地の「地番」と、日常で「住所」として使用されている「住居表示番号」は、別の番号ということはご存知でしょうか?住宅を購入されたことがある方は思い当たりがあるかもしれません。

遺産分割協議書を用いて法務局で名義変更の登記申請をしたいという場合は、必ず「地番」と「家屋番号」を記載する必要があります。住所が記載された遺産分割協議書は登記申請の添付書面としては認められないからです。
「地番」とは、法務局で決められた土地1つ1つについている番号のことです。建物には「家屋番号」という番号がついています。一方、「住所」の番号である「住居表示番号」は、それまで土地の地番で定めていた住所を、わかりやすくして郵便物などが届きやすくなるように自治体が定めているもので、「地番」とは別の番号となります。「住居表示」が実施されていない自治体では、「地番」と「住所」が一致していることもあります。

「地番」や「家屋番号」がわからないときは、権利証(登記識別情報)の中の「不動産の表示」で確認できます。また、固定資産税納税通知書に記載されている番号も「地番」と「家屋番号」で記載されています。これらの書類がない場合は、管轄の法務局であれば、電話で住所から地番を照会することが可能です。入手した地番をもとに、法務局で登記事項証明書(謄本)を取得して、遺産分割協議書には正確な記載を行うようにしましょう。

土地の記載もれに注意!

戸建ての場合、私道の共有持分やゴミ捨て場の共有持分などを所有していることがあり、当然これらもあわせて遺産分割協議書に記載をする必要があります。思い当たる場合は、権利証(登記識別情報)や購入当時の売買契約書、登記事項証明書(謄本)の共同担保目録(住宅ローンなどを組んだ時に担保にいれた土地の一覧が記載されている)などを確認するようにしましょう。

預貯金の金額は遺産分割協議書に記載しなくてよい

インターネット上に公開されている遺産分割協議書においては、銀行の預貯金の一覧に「金100万円」など金額が記載されているものを散見しますが、遺産分割協議書には金額を記載する必要はありません。下記のように記載すれば口座は特定できます。

渋谷銀行 渋谷支店 普通預金 口座番号1234567

預金には利息がありますので、遺産分割の対象となるのは通帳や残高証明書の金額とは限りません。小さな金額の誤差でも、それにより遺産分割協議書を利用しての銀行の手続きができないこともあります。

相続財産はどれくらいあるのか把握したいので記載したい、という場合は遺産分割協議書に直接記載するのではなく、別紙で作成した財産目録に具体的な金額を記載して、財産目録を遺産分割協議書の資料として添付しましょう。

可能な場合は、遺産分割協議書に捨印をもらっておく

遺産分割協議書を作成する機会というのはそう何度もあるものではありません。したがってご自身で作成されると、どうしてもミスや漏れが生じやすいものです。ところが、遺産分割協議書を作成した後に記載ミスや漏れを発見した場合、修正ペンや消しゴムで消すことはできないため、相続人から「訂正印」をもらう必要があります。どんな小さなミスでも、もう一度相続人全員の押印を集めなければいけないのです。

これを防ぐために有効なのが「捨印」です。押印欄とは別に、もう1か所押印してもらうことです。「訂正印をあらかじめ押印した」ことになり、訂正が生じた場合でも、あらためて訂正印を押す必要がなくなります。

ただし、この捨印は「何かあったら内容を訂正しておいてよい」という承諾をあたえることになるため、遺産分割で争いがおきておらず、信頼関係が成り立っている相続人間においてのみ利用できるものといえるでしょう。

「本協議書に記載なき遺産及び後日判明した遺産について」の文言をいれておく

「本協議書に記載なき遺産及び後日判明した遺産については、相続人Aが取得する」

この文言を遺産分割協議書に入れておくことにより、もし遺産分割協議時には判明していなかった預貯金や現金、不動産が後からでてきたとして、わざわざあらためて遺産分割協議書を作成する必要がありません。たとえば、相続した家を売却する際に「私道の持分があることが判明した」というような場合でも、この文言のある遺産分割協議書があれば、あらためて遺産分割協議書を作成することなく名義変更することが可能になります。相続財産の大部分を相続人のうち1人が相続する場合に、特に便利な記載方法です。

しかしながら「予想もしなかった大きな財産」が出てきた場合でも、記載された相続人が協議なくして財産を取得できることになってしまうため、記載する場合には必ず全員の意向を確認するようにしましょう。

遺産分割協議書の書式(サンプル)

遺産分割協議書の書式(サンプル)です。※画像をクリックするとPDFファイルが開きます。

遺産分割協議書サンプル(シルク司法書士事務所)のサムネイル

司法書士ハセガワ
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