財産分与

自分でできる?財産分与による所有権移転登記申請(離婚による不動産の名義変更)

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離婚による不動産の名義変更、所有権移転の登記申請はどうやって手続きするでしょうか?時間があり事務作業の得意な方であれば、所有権移転の登記申請をご自身で行うことは可能かと思います。ここでは、財産分与による名義変更の申請手順をご説明します。

 

これから財産分与について検討するという方はこちらの記事をご参考下さい。

財産分与とは~離婚をするときに夫婦の財産はどうわける?~

 

STEP1.準備が整っているかチェックしましょう

財産分与による所有権移転の登記申請にとりかかるにあたり、確認事項となります。

  • 離婚届を提出済か
  • 財産分与の対象となる不動産の地番、家屋番号がわかるか
  • 住宅ローンや事業借入の取り扱いについて銀行等に相談済である

離婚届を提出済か

登記申請書には「平成○年○月○日財産分与」というように、不動産の名義がかわる理由とその理由が生じた原因日付を記載しなくてはいけません。財産分与による所有権移転の原因日付は「財産分与協議が成立した日」(=離婚協議書や財産分与契約書等に押印をした日)です。ただし、離婚届日より前に協議が成立した場合は、離婚届日を原因日付とするため、離婚届が提出されていることが、登記申請の前提となります。

対象となる不動産の地番、家屋番号がわかるか

不動産の登記申請は、日常的に使用している「住所(住居表示)」ではなく法務局で割り振られている「地番」で申請する必要があります。不動産の購入当時の権利証(登記識別情報)や登記事項証明書を確認すると、地番はわかります。地番がわからない場合は、管轄の法務局で住所を伝えれば地番を教えてくれます。

住宅ローンや事業借入の取り扱いについて銀行等に相談済か

住宅ローンや事業借入のために、該当不動産を担保に入れている場合は、名義変更にあたり必ず借入元金融機関等に相談する必要があります。勝手に名義変更してしまうと、規約違反として一括返済を求められてしまう可能性もありますのでご注意ください。

財産分与とローンについて詳しくはこちらをご参考下さい。

財産分与と家と住宅ローン

STEP2.登記簿を取得して現状を確認しましょう。

登記簿謄本(登記事項証明書)を取得して現状を確認します。登記簿謄本(登記事項証明書)は不動産の所在にかかわらず、全国各地の法務局で取得できます。なお、オンラインでも登記情報提供サービスというサービスが提供されており、利用することができます。

登記されている所有者の住所や氏名(名字)が、現在と異なる場合は、所有権移転登記をする前に必ず登記名義人住所・氏名変更登記が必要となります。

STEP3.必要な添付書類の準備をしましょう。

共同で用意する書類

  • 登記原因証明情報となるもの
当事者同士での協議成立 離婚協議書、財産分与契約書(協議書)、離婚公正証書
裁判所を通しての協議成立 判決正本、調停調書、審判書

上記は登記原因証明情報となるものであり、この原本を法務局に提出してもかまいませんが、登記用に「登記原因証明情報」という書類をあらためて作成することもあります。登記原因証明情報の雛形はSTEP5で紹介します。

財産分与する人(名義をわたす人)のみが用意する書類

  • 登記済権利証もしくは登記識別情報
  • 印鑑証明書 ※発行日より3ヶ月以内のもの
  • 固定資産評価証明書 ※市区町村の固定資産税課等(東京23区の場合は都税事務所)で発行される最新年度のもの
  • 実印

財産分与する人の協力について

裁判所が関与して(調停、審判、訴訟等で)離婚が成立した場合は、財産分与する人の協力、つまりは登記済権利証および印鑑証明書の提出がなくとも名義変更ができる場合があります。これには書面上に「財産分与を原因とする所有権移転登記手続きをする」等の記載があることが必要です。詳しくは法務局、もしくは依頼をする司法書士にお問合せ下さい。

財産分与される人(名義をもらう人)のみが用意する書類

  • 住民票
  • 認印

その他の書類

  • 離婚届日が記載されている戸籍謄本

登記原因証明情報に記載する離婚届日の確認にあたり、取得しておきましょう。なお、届出前に財産分与の協議が成立した場合には,協議離婚の届出の日が原因日となるため、登記申請書へ離婚の記載のある戸籍謄本の添付が必要となります。

  • 財産分与する人から財産分与される人への委任状

STEP5の「登記申請者について」を参考ください。

STEP4.法務局に支払う登録免許税を確認しましょう。

財産分与による所有権移転登記の登録免許税=課税価格×1000分の20(100円未満切り捨て)

課税価格は、固定資産の価格(固定資産評価証明書に「本年度価格」「○○年度価格」「評価額」と表記されている価格、固定資産税課税標準額」ではありません。)のうち1000円未満を切り捨てたものです。

STEP5.申請書の作成および添付書面の用意をしましょう。

法務局のwebサイト に登記申請書や登記原因証明情報の雛形が用意されています。(※リンクをクリックしたらスクロールして(6)財産分与による所有権移転登記申請書を見つけて下さい。)記載例ファイルの5~6ページ<解説及び注意事項等>はチェック項目として必ず確認するようにしましょう。

登記申請者について

登記申請は、共同申請といって、不動産の権利を失う人(義務者)と不動産の権利を取得する人(権利者)が共同して申請するものとされています。しかし、二人で共同して申請書を作成して、二人で法務局へ申請書を提出するということは実際難しいかと思います。通常は権利を取得する人、財産分与でいえば財産分与される人が申請書を作成して、法務局へ提出するということになります。この場合、財産分与する義務者から、記載例ファイルの4ページ目にある「委任状(要実印)」をもらい、財産分与される人が登記申請書の「申請人兼義務者代理人」となって申請します。上記法務局の記載例も、義務者から権利者の委任があることを前提とした例となっています。

申請書や添付書面の作成については、当事務所で無料相談はお受けしておりません。ご紹介した法務局の雛形について確認や質問がある場合は、管轄の法務局にお問合せ下さい。

STEP6. 書類を法務局に提出しましょう。

書類が整いましたら管轄する法務局へ出向き、書類を提出します。法務局に印紙販売所があるので、登録免許税相当の印紙を購入して白紙に貼付します。印紙を貼った紙は申請書とつづって契印します。

登記識別情報(権利証)等の完了書類を郵送により返送してもらいたい場合は、書留対応の返送用封筒(レターパック可)を同封します。

STEP7. 完了書類を受け取りましょう

登記完了は、法務局の繁忙具合により異なりますが、たいてい申請日から10日前後で完了します。「完了しました」というお知らせがくることはないので、完了予定日(法務局の窓口もしくは法務局のwebサイトで確認できます)が過ぎたら法務局へ書類をとりに行きます。郵送返却を希望した場合は、郵送で書類が送られてきます。書類を受け取ったら手続き完了です。

本当に登記が完了したか心配なかたは、STEP2のとおり登記簿謄本を確認しましょう。

登記申請についてよくある質問

Q:申請書を提出する法務局はどこでもよい?

不動産はその所在により、法務局の管轄が異なります。たとえば東京都渋谷区の不動産を管轄するのは東京法務局渋谷出張所であり、埼玉県川口市の不動産を管轄するのはさいたま地方法務局川口出張所です。不動産の申請は、法務局ごとにおこなう必要があるため複数不動産の名義変更をする場合はご注意下さい。

法務局の管轄はこちらをご確認下さい。(法務局のWEBサイトが開きます。)

Q:申請書のチェックはどこかでしてくれる?

A:登記申請に関する相談は管轄の法務局で、予約制で受付しています。相談コーナーでは、申請書の雛形を渡してもらえることはありますが、申請書や添付書面を作成してくれるということはありません。登記申請では、申請後に書類を登記官が審査するという形式となっているため、書類に不備あった場合は「補正」といって、提出後に不備をただす機会が与えられます。この補正は郵送で書類を送付するだけですむこともあれば、法務局に出向かなくてはいけないこともあります。

【参考】東京法務局 登記相談事前予約のご案内(PDFファイルが開きます)

Q:インターネットで申請することはできる?

A:法務局により登記オンライン申請システム(登記ねっと)が無償で提供されています。しかしながら、STEP2で紹介した登記情報サービスとは異なり、利用にあたっては事前登録や電子証明書の取得が必要であるため、一般の方が利用するには難しい環境となっています。(e-TAXよりもさらに利用のハードルが高いものかと思います。)

Q:郵送で申請することはできる?

A:郵送で登記申請書および添付書類を送付することはできます。この場合は、登録免許税相当分の印紙を事前に購入して、登記申請書とあわせて送る必要があります。

自分で手続きするのは少し難しいかもと感じられた方は司法書士にご相談ください!

こんな方は司法書士にご相談ください

  • 平日は働いており有給はできるだけとりたくない
  • 仕事や子育てでとくにかく忙しい
  • 相手方と頻繁にやりとりをしたくない
  • 住所・氏名変更や抵当権の登記など所有権移転登記以外にも登記がある
  • 自宅以外にも不動産がある

自分で登記申請をおこなう場合は、役所へ、法務局へ、郵便局へと、各所に出向く必要があり貴重な平日のお時間がとられることが度々生じます。申請書や登記原因証明情報の作成や登録免許税の計算などは、本当にこれでよいのか細々とした小さなご不安が多くつきまとうものです。また、慣れていない作業のため、こまめに相手方とのやり取りが必要になるかもしれません。

シルク司法書士事務所では、わかりやすい料金体系の「財産分与登記おまかせプラン」をご用意しております。リーズナブルな金額で書類のご準備から登記申請まで名義変更にかかる作業をすべてお任せいただけます。

離婚に向けた数多くの話合いやお手続きが終わり、ようやく残るは家の名義変更だけという方。面倒で時間のとられる作業はぜひ専門家にお任せいただき、貴重なお時間はご自身のこれからの新しい生活のために使ってみてはいかがでしょうか。

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