相続

遺産相続した自宅が未登記建物だった場合は相続登記はどうするか?

投稿日:2018年9月10日 更新日:

登記してあるものと思い込んでいた自宅などの建物が、相続登記をしようと思ったら実は未登記の建物であることが判明したということは実はよくあることです。では建物が未登記であった場合、どのように相続手続きを進めていけばよいのでしょうか?

表題部と権利部とは?

不動産登記には表題部と権利部があります。以下の、登記事項証明書(不動産の謄本)のサンプルをみてください。

登記事項証明書の見本

表題部とは、赤い字の部分で囲まれた部分です。不動産の概況(所在、地番、地目、地積、床面積等)が記載されています。表題部を確認すると、その不動産はどこにあって、どのくらいの広さで、どのような目的に使われているかなどがわかります。

権利部とは青い部分で囲まれた部分です。権利部の甲区には不動産の所有権に関する情報が、乙区には所有権以外の担保権や地上権などの権利についての情報が記載されています。権利部のを確認すると、いつ、誰が、どのような理由で不動産を取得したか、所有権のほかに、だれのどのような権利があるかがわかるというわけです。登記事項証明書を取得すれば不動産の権利状態を誰でも確認できるようにして、取引を安全かつスムーズに行うようにすることが登記制度の目的であります。

なお、表題部については、法律で「所有権の取得の日から1ヶ月以内に申請しなくてはいけない」とされており、違反した場合は10万円以下の過料に処されるとされています。

一方、権利部に関しては、義務はありません。権利の登記、つまり「誰が、どのような理由で不動産を取得したか」という権利は申請しなくてもよいのです。

建物が未登記であることのデメリット

登記をする義務はない権利部の不動産登記ですが、建物が未登記のままであると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

1.第三者に不動産の所有者であることを主張できない

例えば、長期不在中に知らない人が自分の家に住み着いてしまったとします。しかしながら登記されていないと「ここは私の家で、私が所有者です」ということを証明することが難しくなります。

また登記されていない場合、あなたに成りすました人が勝手に家を売ってしまった場合は、成りすましを知らないでお金を払ってしまった買主(善意の第三者といいます)へ「私が所有者であった」ということを主張することができません。

2.建物を担保としてお金を借りることができない

住宅ローンなど、家を担保としてお金を借りる場合、融資元である銀行などは抵当権を設定します。しかしながら、建物が登記されていないと抵当権を設定することができません。登記がされていない建物は担保に入れられないのです。

3.建物を売ることができない

1の通り所有者であることが証明できない不動産は、売買が難しくなります。しかしながら、購入した後に建物を処分する予定のときなどは、未登記のまま売買されることもあります。

不動産が未登記である場合は相続登記はどうすればよいか

上記の「未登記のデメリット」を読んで、「売る予定も買う予定もないし、トラブルに巻き込まれるとも思えないので登記は必要ないのでは?」と思う方も多いことでしょう。

実は、義務であり「1ヶ月以内に登記をしないと10万円以下の過料」という表題登記も、未登記が発覚して過料を払わされるケースは実際にはほとんどありないようです。このため、日本中には多くの未登記不動産が存在します。未登記でも特に困ることがないからです。そして、未登記不動産を相続したという場合でも、相続を機に登記をするという人は少ないのが実情です。

建築年数が経っており財産価値の低い未登記の自宅などを相続する場合、担保に入れることもないでしょうし、何かトラブルに巻き込まれる可能性は少ないかと思われるので、未登記のままにするという選択もひとつです。将来的に土地とあわせて売りたいという場合でも、必要に応じて売るときに登記をするということでも遅くはありません。

しかしながら、未登記のままにする場合でも、遺産分割協議書へ未登記不動産の記載と、市区町村の役場への「所有者変更届」は必ず行うようにしましょう。

では、近々担保に入れてお金を借りる予定なので登記をしておきたい、相続を機に登記をしておきたいという場合はどうすればよいのでしょうか?

未登記の建物を登記するには?費用はどのくらい?

未登記の建物には2つのケースがあります。

1.表題部も権利部も登記されていない

2.表題部は登記されているが権利部が登記されていない

1の場合は、まず表題部をつくる表題登記を申請した後に、権利部をつくる所有権保存登記をする必要があります。2の場合は、権利部をつくる所有権保存登記のみです。

表題部の登記は、土地家屋調査士が専門家です。土地家屋調査士は登記を目的とする調査と測量の国家資格です。一般的な住宅の建物の表題登記の土地家屋調査士報酬の相場は10万円前後です。登録免許税はかかりません。

権利部の登記は、司法書士が専門家です。表題登記と保存登記は一括で申請することができませんので、土地家屋調査士と司法書士が連携をして、表題登記完了後に保存登記を申請することになります。一般的な住宅の建物の保存登記の司法書士報酬の相場は3万円前後です。登録免許税は建物の評価額に対して1000分の4の割合がかかります。

相続がある未登記建物は、建築から年数を経ていることも多く、新築建物のように必要書類がそろっているとは限らないため、まずは土地家屋調査士さんに相談することをおすすめします。

相続財産に未登記の建物があった場合、どうすればよいのかをご説明させて頂きました。シルク司法書士事務所では、経験豊富な土地家屋調査士と連携して、未登記建物の登記にも対応しております。どうぞお気軽にお問合せください。

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シルク司法書士事務所 代表司法書士 <東京司法書士会第5785号 簡裁訴訟代理等関係業務認定会員認定第1101063号> 明治大学卒業後、一般企業を経て2010年司法書士合格。不動産登記専門の事務所・相続専門の事務所で経験を積み、2017年渋谷区笹塚にてシルク司法書士事務所を開業。詳しい自己紹介はこちら

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