相続のご相談事例

おじから相続を放棄してほしいと迫られています

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ご相談

父方の祖父が亡くなりました。父は10年前に亡くなっているため、父の兄であるおじと、私と私の妹の3人が相続人にあたるようです。おじの子であるいとこから連絡があり葬儀に参加したところ、おじから「結婚して家を出て行ったきみたちは、我が家の相続とは関係ない。相続放棄をしてほしいので四十九日法要のときに実印と印鑑証明書を持っていてほしい。」と依頼されました。父が亡くなって以来、祖父やおじとはほとんど交流がなかったため、祖父の財産の概要はわかりません。祖父の自宅はわかります。私はどうすればよいのでしょうか?

すぐに押印することは決してせずに、まずは財産目録の提示を求めましょう

回答

実印と印鑑証明書を持ってきてほしい、ということはおそらく「父(祖父)の相続財産はすべて子(おじ)が相続する」という記載内容の遺産分割協議書に押印してほしいということかと思います。

ご相談者と妹さんには、それぞれ4分の1ずつの法定相続分があります。「結婚して家から出た女性は相続する権利はない」というお話を耳にすることがありますが、これは間違えです。結婚して家を出ても、よその家に養子に入っても、実子である限りは相続分があるのです。

まずポイントはご相談者と妹さんが「相続したいかどうか」という点です。自分はお金に不自由しておらずどんな財産があってもいらない、というのであればいわれた通りに遺産分割協議書に押印してもよいかもしれません。しかし、相続分を請求するかしないかはまずさておき、少しでも相続財産の内容が気になるようであれば、まず相手方となるおじ様に「財産目録」の提示を求めましょう。

相続人全員の押印と印鑑証明書の添付がなければ、相続手続きを実現することができません。「財産目録を提示してくれないかぎりは、手続きに協力することも、話し合いをすることもできない」ときっぱりに言うことが大事です。

相手がなかなか動いてくれない場合は、自分でできる範囲で財産を調べてもよいでしょう。特に不動産がある場合は、所在(住所地)がわかっていれば管轄の法務局へ地番照会をすることで、登記事項証明書(登記簿)を取得することができ、そこからわかる土地や建物の広さ、建築年数などの情報を地元の不動産会社や大手不動産会社に問合せをすれば、およその時価を知ることができます。

相手が全く動いてくれない場合や話し合いに応じてくれない場合は、弁護士を通じた交渉や家庭裁判所での調停も検討することになります。

参考記事
司法書士ハセガワ
事を荒立てたくないのでとりあえず・・・、と書類に押印してしまうともう後には戻れません。「遺産分割協議書にいわれるがままに押印してしまったが後悔している。どうにかなりませんか?」というご相談をよく頂きますが、遺産分割協議書に実印を押印するということはその内容を認めたことになるため、詐欺や脅迫行為などを証明できない限りは、白紙撤回することは極めて難しいのです。遺産分割協議書への押印は、必ずご自身が心から納得されてからするようにしましょう。

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